西荻窪ではじめる、「未来を育てる働き方」-カフェ『in the Rough』【PR】
小さな一歩を踏み出すことで、世界の見え方が変わる
―『朝じかんカフェ』をはじめ、特定の曜日、時間だけという形で場所を提供されていますよね。
『朝じかんカフェ』の方も、お子さんが2人いて、ご主人がコーヒーの焙煎をしているんですよ。「いつかはカフェをやりたい」と考えているけれど、それだけで食べていこうとは思ってなくて、別の仕事やスキルも持っていらっしゃる。IT関係の仕事をしている方なんですが、組織に属した形ではない働き方をしたいと思って、今は独立されています。奥さまは子育て中だから、すべての時間を使うことはできないけれど、「いつかはやりたい」と思って、今、一生懸命スパイス料理の修行をしてスキルを身につけているところ。週1回数時間だったらできるかなというのがきっかけだったけれど、ついに先が見えてきて。まだ予定なんですけど、●●通りの物件の2階にご主人が仕事のスペースを借りることになったので、奥様は1階でできたらなと。今すぐにではないけれど、2年後くらいを目指して(開業の)準備をはじめられるような場所が見つかったんです。それってすごい素敵じゃないですか?
―「いつかやりたい、やってみたい」と思いながら、できないことってたくさんありますよね。「やってみたいこと」が「やりたいこと」になって、「すぐ実行に移せる」ってすごく大事なことですね。
それも小さな小さなきっかけでいいんです。小さいことをはじめてみると、次にできることが見えてくるので。小さな一歩はすごく大事。今できることでいいんです。小さな一歩を踏み出せば、しなかった時と全然違う世界が見えてくるんじゃないかな。カフェに限らず、ここ全体がそういうきっかけを作れる場所にしたいと思っています。
―小さい一歩でも何かはじめると、世界の見え方が変わり、次にやるべきことがクリアになる。そういった経験が松本さんご自身にもあるんですか?
たぶん私は元々、やりたいと思ったらあんまり深くは考えないタイプ(笑)。「できない」という言葉が嫌いで、できる方法を考えるのはいいけれど、できないと思ってしまうことがすごく嫌なんです。そこに、いい加減というか楽天的なところが加わって、「いい」と思ったらやってしまうところがある。そうではない人に対しては「大丈夫だよやっちゃいなよ!」と言ってしまう性格。言うのは簡単。でもきっかけさえあれば人は変われると思っています。やってみればダメなこともわかるし。
―アメリカに長く住んでいらっしゃいましたが、アメリカと日本だと、失敗に対する考え方も違うかと思います。そのあたりも関係しているのでしょうか。
全然違いますね。アメリカは失敗が許されるんですね。失敗が失敗ではないというか、やらないことよりもやることが大事で、失敗はあまり責められないですね。スタートアップの上場企業なんかもそうですが、わーっと資金を集めてパタッとやめて、日本だと「あいつはもう二度と信用するな」ってなると思うけれど、アメリカでは数年後にまたその人が出てきても「あいつならまた何かやるだろう」とまたお金が集まる(笑)。いい加減なことはだめだけれど、一生懸命やってできなかったことは、また違った評価をされるのかもしれないですね。
―うまくいかなかった時、当人のダメージは大きいと思うけれど、それ以上に社会が容認してくれないというか、評価が定着してしまう。チャレンジするには、越えるべきハードルがたくさんありすぎることもありますし…。そういう意味で小さなトライ&エラーを繰り返せる場所があるというのはすごくいいなと思います。
ここがそういったハードルを下げる場所になってくれればいいですよね。そうなればこんなにうれしいことはないです。
―『朝じかんカフェ』のご夫婦も、いきなりいろいろなものを賭けることはできなかったと思いますが、ハードルを少しでも下げてあげて、いろんな人がいろんなことに挑戦できるようになったら、それがまたこの街の魅力になっていく気がします。
『にしまきごはん』さんという毎週金曜日に『in the Rough』でカフェをやっていた方も、今は武蔵境にお店を出して。お店をオープンした時にお手紙をいただいて。(手帳に挟んだお手紙を大切そうに取り出す松本さん)本当によかったなって、次につながっていく感じがいいなと思いますよね。
―我々も、西荻ラバーズフェスに出店をされた方がその後着実にステップアップされていることを聞けてうれしいです。
自分がやっているわけではないけれど(笑)
―自分のことのようにうれしいですね(笑)
壁には「今は『ないもの』について考えるときではない。『今あるもの』で、何ができるかを考えるときである」というヘミングウェイの言葉が書かれている。
人と人の出会いも「コーディネート」
近くに住んでいらっしゃる方が『in the Rough』がシェアスペースだとご存知だったので、「セミナーを開いてもいいですか?」と聞きに来てくださって。その方の会社には外国語ができるスタッフが何人かいて、みんな在宅で、リモートワークで仕事をしていると聞いていたので、何かのきっかけで、IT関係の仕事をしている『朝じかんカフェ』のご主人を紹介したら、今年から新しい仕事を一緒にできるようになったみたいで。やってみたかった大きなIT案件ができるようになったと聞いて、年明け早々うれしくて。
―(不動産業だけでなく)ここでもコーディネートをしているんですね。
自分のことじゃないけどなんだかうれしいですね。
振り返ってみると、そういう化学反応というか、つながっていく感じが面白い。ここがなければつながっていなかった出会いですよね。『caféから時代は創られる』という本があるんですが、それはフランス革命もカフェからはじまったという内容なんですね。カフェって目的なく来るじゃないですか。その中から人と人のつながりができて、政治を覆すような動きさえ生まれてくる、カフェとはそういう場所なんだ、というようなことが書かれていて。私もここでこうやってお店を出して、本当にみなさん色々な目的で来られていて、仕事しに来る方も多くて、本読む方もいれば、ご飯だけ食べて帰る方もいて。その方たちがこの場所というきっかけでつながって、自分の違う面が展開されていくというのは本当に面白いと思います。西荻ってカフェがいっぱいあるんですけど、こういうカフェもあっていいのかなと思います。
―西荻に元々あった純喫茶とも違うし、今東京でも増えているコワーキングスペースやリモートオフィスともちょっと違うような。
もうちょっと緩い感じですね(笑)。
電源、wi-fi完備はもちろんのこと、パソコンを広げても広々と使えるカウンター席がうれしい。
つながりを加速する「裏メニュー」はじめます
―最近のトピックスやこれからもっとこういうことをしてみたいという夢はありますか?
最近ホームパーティーなどで貸し切りで使ってくれる方が増えてきて。キッチンも使えるし、畳もあって、家に近い雰囲気なので、他の飲食店よりもゆっくりできるようです。なので、今年から見学会を定期的にはじめることになりました。あとは、仕事をしている人に使ってもらいたいと思っているので、去年は確定申告のマンツーマンセミナーをしました。税理士さんに来てもらい、予約制にして1時間ずつみっちりやってもらいました。はじめてだと何をしたらいいのか、どこから手をつけたらいいのかわからないし、かといって税理士さんにわざわざついてやってもらおうとするとお金もかかるところを、1時間みっちり相談できるので好評でした。それは今年もやろうと思います。
仕事をしている人向けに、面白がってやれるようなことをやりたいなと思います。私は不動産屋だし、今夜カフェをしている方は建築関係。日曜日の方は広報だし。カタログ製作、グラフィック関係、IT関係…色んな人がいるので、「今日の裏メニュー」を作ろうかなと。普通のメニューはもちろん「裏メニュー:不動産屋」みたいな。そんなことがそろそろできるんじゃないかと考えています。みんなカフェではない違う仕事をしているので、裏メニューとしてあわせて提供していったら面白いかなとか思います。
―つながりが加速しそうですね。
これまでは誰が何をやっているかというのはあまりわからなかったけれど、もっと前に出しても面白いかな。ご飯食べにくるだけじゃなくて、その人に会いに来るという(笑)。
―『in the Rough』さんに来て「ここでこういうことがやってみたい!」というインスピレーションが沸けば、もうウェルカムですか?
もうウェルカム!私は一緒に妄想する、妄想係。広げるだけ広げて…それいいな(笑)。『in the Rough』の名刺って名前(肩書き)が入ってなくて。店長でもないし…運営でもないし…なんて書いたらいいかなって思ってたんですが、それにします!夢の妄想係。それ天職かも(笑)
松本さんと、この日の「夜カフェ」メンバーのみなさん。『in the Rough』のエントランスや看板デザインは「夜カフェ」メンバーの建築女子が手がけているそう…!いろいろなスキルや特技を持った人が集まる『in the Rough』。裏メニューお披露目の日がますます待ち遠しい!
– – – – – SHOP DATA – – – – –
in the Rough
Tel:03-5311-0750
〒167-0042 東京都西荻北2-37-8
スプリングパル1階
アクセス:JR西荻窪駅より徒歩8分
– – – – – – – – – – – – – – – – – –
★次回は2/20(火)更新予定!『ルミネ荻窪』の地域活性の取り組みについてお届けします!
ページ: 1 2