2018-02-06

街の不動産屋さんが西荻窪に描く「なつかしい未来の街」—日栄不動産【PR】

不動産屋さんは「街のコーディネーター」

—ここまで松本さんのキャリアや不動産のお仕事の一部についてもお話を伺いましたが、不動産屋さんのお仕事の本質、コアな部分は何だと思いますか?

 ある有名な大家さんで青木純さんという方がいるんですけど、その方が「大家は街の採用担当だ」って言ったんですよ。なので、彼は「もっと大家業をやりたいっていう子どもたちを増やしていきたい」って。すごい素敵じゃないですか?そう考えると不動産屋さんは「街のコーディネーター」かなと思っているんです。どの人がいいかって選ぶのは大家さん。でも、ここにこんなものがあった方がいいよねってコーディネートしていく部分が不動産屋さんの面白い部分、役割かなという風に 

—そういう風に聞くととても夢がありますね。不動産と聞くとどうしても堅いイメージがあったので…。

 そう、ちょっとね「お金の匂いがする」っていうと変だけど(笑)。投資とか(笑)。でもそうじゃなくて、もっと街づくりに一番近い存在なんじゃないかなと。例えばデベロッパーさんは街のハードを作る仕事だと思うんですよ。家を建てるとか、道路を引くとか、官民共同でやるものも含め、ハードウエアだと思うんですよね。でも不動産屋さんはもっとソフトな部分をコーディネートする。人と人じゃないですか。「こんな大家さんがいるんですけどどうですか?」とか、「ここの大家さんとだったら絶対気が合いますよ!」みたいな。細かいけれども、一個一個コーディネートして、それが大きくなっていくと街の雰囲気とかにつながっていくじゃないですか。それがソフトな意味でのデベロッパーかなって。

—どういう街にしていったら素敵だろうかとか、どんな人とどんな人が出会ったら…ということを設計するお仕事なんですね。

 でもそれって不動産屋さんだけができることじゃなくって…。私はもともとずっと西荻窪に住んでいるんですが、ここで不動産屋さんをやっていると「西荻住みたかったんですよ!」って言われたりして、最初はすごいびっくりしていたんですけれど(笑)だって吉祥寺とか荻窪ほど栄えてないし。でも、そういう人たちを見ていくうちに、ここって、ラバーズフェスの人たちもそうなんですけど、別に地元の人じゃない人も全然多いじゃないですか。

—「東京」ですもんね。

 ですよね。だけど、昔の村みたいにちゃんと住んでる人の顔が見えて、人と人のつながりがある。そして、みんなが西荻が好きだって言うところが最大の共通点。これって実はあんまりないことなのかもしれないって。今時代がどんどん変わってきていて、ああいう震災もあって、人とのつながりがすごく大事なことなんだということにみなさんが気づいた。そんな中で西荻のここが好きっていう共通点を持った街ってすごくいい。モデル地域というか、みんなが欲しいと思っているどこかなつかしい、村みたいな「未来の街」を西荻に作っていける。でもそれには不動産屋さんだけじゃなくって、そうやってここが好きっていう人がいてはじめてそういうものができていくのかなって思いますよね。そういう雰囲気があるじゃないですか、西荻って。

大家さんが「街の採用担当」なら、不動産屋さんは「街のコーディネーター」だと語る松本さん。

何も一番じゃない街(笑)、西荻窪

—西荻の魅力って何なんだと思いますか?西荻が好きなことが共通点といいますが、みんな何にそんなに惹かれているんだと思いますか?

 やっぱり「ここにしかない」と思うんですよ。オンリーワン。ナンバーワンじゃなくてオンリーワンなんですよ。何もナンバーワンじゃない(笑)って言ったらおかしいけれども、そのかわり「ここにしかない」ものがたくさんある。これだけモノが溢れている時代だから、例えば世界中どこに行ってもスタバが飲めるじゃないですか、だから「今じゃなくてもいいのかな」というか、そういうものにみんなが疲れているんじゃないかなって思うんですよね。図らずして、西荻には「ここにしかない」ものが多いので、そこがみなさんを惹きつけるんじゃないかと。

西荻には東京なんだけれども、自分のホームタウンというか、故郷と言えるような雰囲気がありますよね。 

 そこに人の温度が感じられるのかもしれませんよね。きっとそれが(西荻窪に)惹きつけられる理由かもしれない。なんか来るとホッとする。本当に家の中にずっといるみたいな、どこへ行っても“homey”みたいな感じで。

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変わりゆく街とコーディネーターとしての役割

—最後に、最近の西荻窪について、それこそコーディネーターとしてのご意見を伺いたいのですが。

 やっぱりさっきの話と同じなんですけど、西荻でも実はどんどん開発が進んでいて、西荻デパートさんてわかります?あの神明通りのところにある、朝市が始まる角のところ。

—独特な雰囲気がありますよね。

 あそこも、もうシャッターが閉まっちゃってる。マンション業者さんが買って、大きなマンションが建つらしいんです。

—気がついたら「あれっ?ここ」みたいなところがどんどん増えてますよね。

 そうそう。やっぱりコーディネーターとしては「何ができたのかな」って思います。その(不動産の)価値を大家さんや地主さんに伝えてくのと同時に、そこがいいと、新しくてピカピカしているものと違う、時間の経過が作ってきた価値というか、そういうものがいいという方をコーディネートできれば、ずっとこの街並み、みんながここいいよねっていうそこ(街の雰囲気)が残せていけるのかなって思うんですよね。

—今日お話をいろいろ伺ってきて、大家さんに会い、街に新しくやってくる人に会い…という一番現場に近い場所で、街の不動産屋さんが街の雰囲気を守っているんだなって実感しました。

 ほんとそうですね。きっとそういう役割があって、その共通意識を持てれば多分きっと守れると思う。別に開発が悪いわけじゃなくて、必要なところはしなければいけないけれども、やっぱり他と一緒では、どこの駅降りても一緒になっちゃいますよね。

快適で暮らしやすくて清潔で、そしてどこにでもある街っていうのは多かったりするので。

 やっぱりそれは時代の変化で、今まではそれでよかったんですよね。それが求められていた時代。でもきっとここからそれはあまり求められていない。ある程度清潔じゃないですか、日本中どこへ行っても(笑)。昔それ(インフラ整備)をはじめたころはきっとまだまだ、上下水道も整備されていなかった時代だったので、それがみんなもいいと思っていた。でももうそういうこと(インフラ)は大体整っているので、ここからどう街を作っていくかっていうことは、自然に作られるということは絶対なくて、みんなが共通意識を持って、ここにしかない街を作っていかなきゃならないと思うんですよね。きっとそのままにしていたら、そうじゃない流れとぶつかって、川と同じて、当然大きい流れに飲まれていく。そう考えると、やっぱり自分たちで流れを作ることが、すごく面白いし、ここならできるんじゃないかって思えますね。そういう意味で意識の高い人が西荻には多いし、まだまだこういう雰囲気も残ってる。これだけ人口減少が進んで、均一化が進む中で、そうじゃない地区ができてくるのかもしれない、そういう予感がしますね。


松本さんの名刺の裏には「夢の土台を作る」というキャッチが。これからも西荻にたくさんの「夢の土台」を…。

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★次回は2/13(火)更新予定!カフェ『in the Rough』について、引き続き松本さんにお話を伺います!

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